

AGAの治療薬を通販で購入する危険性とは?
AGA治療は保険適用外で約半年かけて治療をするため、治療費が高額になってしまいます。
そのため少しでも安くしたいと考えて、薬を通販サイトから購入することを考えている方もいるでしょう。
しかし軽い気持ちで購入すると多くの副作用が待ち構えていたり、偽造品を購入してしまうことになるかもしれません。
そこでこの記事では、通販サイトで購入するリスクや治療薬の効用についても解説していきます。
AGA治療薬を通販サイトで購入しようとしている方は、購入する前に是非一度読んでみてください。
AGA治療薬は通販でも購入できる?
AGAの治療はほとんどが投薬治療になるためそれなら薬だけを安く買って自分で治療を行いたい、と考える方は多いのではないでしょうか。
事実AGA治療薬はインターネットを通して通販でも購入することは可能です。もちろん法律的にも問題ありません。海外の薬を輸入してそれを日本で売っているため、クリニックにて治療を受けるよりも金額が安くなるというメリットがあります。
しかしAGA治療薬を通販で購入することはおすすめできません。クリニックで処方される薬と成分が異なっていたり、偽物の製品が紛れていたりと多大な健康被害をもたらす危険性があるからです。
FDA(米国食品医薬品局)では個人輸入すべきではない医薬品の1つとして、AGAの内服薬である「フィナステリド」を挙げています。
これから具体的にAGA治療薬を通販で購入することによるリスクを解説します。
AGA治療薬を通販で購入するリスク
AGA治療薬は通販で購入すると通常より安く買えるため魅力的に映るかもしれませんが、購入する前に必ずリスクを認識しておいてください。
健康被害が起こる可能性がある
日本で処方されている薬は日本人の体質に合わせて作られ、厚生労働省の認可を受けているため副作用が起きにくく安心して利用できます。
海外の製品は日本の基準には満たない可能性があるため、効果が出ないまたは効きすぎてしまう可能性もあるのです。
後に詳しく説明しますが、AGA治療薬には副作用も確認されているため健康被害が起きてしまう可能性もあります。
偽物が流通している
通販サイトからの購入では偽造品を購入してしまうこともあります。例えば薬の名前だけ同じで中身が全く違うものや、写真と本物が違うものなどが確認されています。
さらにAGA治療は約半年間薬を使い続けることで効果を発揮するので、偽物かもしれない薬をずっと使い続ける必要があります。素人目には正規品なのか偽造品なのか判断がつきません。
副作用が起きても救済制度がない
クリニックで処方されたAGA治療薬を服用していても、副作用が起きる可能性はあります。
しかし仮に治療薬を使っていて副作用が出た場合はすぐに医師に相談することで、治療法を変える、治療の様子を見る、などのサポートがあるので安心です。
日本の制度としても医薬品医療機器等法を守って販売されている医薬品は、正しく使用したにも関わらず健康被害が生じた場合、救済制度(医薬品副作用被害救済制度)があります。
さらに治療を受ける前に血液検査や遺伝子検査を行い、できる限り副作用が起こるリスクを減らしています。
一方で通販で購入したAGA治療薬で副作用が起こった場合は完全に自己責任になってしまいます。もちろん救済制度も適用されません。
返品ができない
AGA医薬品は約半年使い続けることで効果を発揮するため、通販サイトで購入する場合は1度に大量に購入することが考えられます。日本の個人輸入代行サイトを利用して購入した場合は、返品や交換ができないケースがほとんどです。
海外の通販サイトの場合やり取りが全てその国の言葉となるため、外国語に堪能でないと返品までたどり着けないこともあるでしょう。
成分や使用上の注意がわかりづらい
海外サイトで購入すると全ての表記が外国語表記なので、成分や用法、用量などがわかりにくくなっています。AGA治療薬は正しい用量、用法で使用しないと効果が出にくく、最悪副作用が出ることもあるので危険です。
AGA治療薬の種類
AGA治療薬はいくつか種類があり、それぞれ効果や副作用が異なります。
ここでは治療薬の中でも有名なプロペシア、フィンペシア、ミノキシジル、の効果や副作用を解説します。
プロペシア(成分名フィナステリド)
AGA治療薬の中で最も使われているプロペシア。前頭部や頭頂部の薄毛進行を抑える効果が期待できる飲み薬です。
AGAの治療薬なので、もちろん女性や子供は飲むことができません。取り扱いには非常に注意が必要で、妊娠中の女性は砕けたり割れたりしたプロペシアを触るだけでも胎内の赤ちゃんに影響を及ぼす恐れがあります。
また男性であってもプロペシアに含まれる成分のどれかにアレルギーがある場合も服用することはできません。
クリニックで処方される場合は6000~8000円が一般的で、通販の場合は4000~5500円での販売が多くなっています。
そしてプロペシアを服用した時に起こる可能性がある副作用は以下の通りです。
- 肝機能障害
- 勃起機能不全
- 射精障害
- 抑うつ症状
- めまい
- 精液量減少
- 過敏症
- 乳房肥大
用法や用途を知らずに飲むとこれだけの副作用が起こる可能性があります。
もちろん医師の診断の元、正しく服用すれば上記の副作用が起こる可能性は減らせます。
フィンペシア
フィンペシアもフィナステリドを有効成分とするAGA治療薬。そのため効果や注意点もプロペシア同様に前頭部や頭頂部の薄毛の進行を遅らせます。
プロペシアとの大きな違いは、フィンペシアは価格が圧倒的に安いことです。フィンペシアは日本では未承認の医薬品なので、個人輸入を介して入手する場合がほとんど。
国内の医療機関でプロペシアを処方してもらうと1錠当たり約250円ですが、フィンペシアの個人輸入だと1錠当たり約35円と10分の1くらい安くなることもあるのです。
そのため危険と知りながらも海外の通販サイトで購入し、試す方が後をたちません。
ミノキシジル
ミノキシジルは内服薬タイプに加えて外用薬タイプのものもあります。
効果は頭皮の血行を促進させ、髪の細胞に栄養を届けやすくすることで発毛を促す作用があります。ミノキシジルが血流によって細胞まで届き成分が浸透しやすいため、内服薬タイプの方が発毛効果は高いです。
ミノキシジルの料金は内服薬と外用薬によっても異なり、クリニックで処方されると内服薬が7500~10000円、外用薬が15000~18000円で、個人輸入の場合の料金は両方とも3分の1ほどに抑えられます。
ミノキシジルにも副作用はいくつかあります。
- 発疹、発赤
- かゆみ
- フケ
- 肝機能障害
- 手足のむくみ
- 体重増加
- 低血圧
- 多毛症
- 初期脱毛
一般的にAGA治療薬として用いられる薬を紹介してきましたが、やはりそれでも医師からAGA治療薬を処方してもらう方が良いと考えます。
医師にAGA治療薬を処方してもらうメリット
AGA治療薬を通販で買うより、クリニックで処方してもらう方が治療費は高くなります。
しかしそれでも以下のメリットがあるため、クリニックで処方することをおすすめします。
- 国内基準を満たしている製品のため、安全性が保障されている
- 血液検査や遺伝子検査に基づいて診断し薬を処方される
- 適切な用途・用量で使える
- 副作用が出てもすぐに相談できる
- いくつかある治療法の中から自分に合う方法を選択できる
もしAGAの症状が確認された場合は、安心して治療を受けられるクリニックに通うことをおすすめします。