

薄毛に隠された遺伝の真実
薄毛は遺伝する!巷でよく聞く言葉ですよね。両親がハゲている人は、いつ自分もハゲてしまうのかと恐怖に怯えて暮らしているのではないでしょうか。はたして、本当に薄毛は遺伝するのでしょうか?
答えは、薄毛は遺伝します!!
自分の親を思い浮かべて落胆した方、まだ諦めるのは早いですよ!薄毛は遺伝すると言いましたが、だからと言って必ずハゲるとは限りませんからね。薄毛と遺伝についてしっかりと学び対策をすれば、薄毛なんて怖くありませんよ。
薄毛はどんな風に遺伝するの?
父親が若い時からハゲていたら、自分もハゲてしまうと思っている人はいませんか?
真実は違います。
ハゲ遺伝子は、アンドロゲンレセプター(受容体)というもので、X染色体の中にあります。メンデルの法則により、男性は母親からしかX染色体を受け継ぎません。つまり、ハゲの遺伝子は母親から受け継ぐんです!
自分が将来ハゲになるかどうかは、母親の毛髪量を見る必要があります。母親が薄毛で悩んでいたら、ハゲる遺伝子を受け継いでいるということです。
逆に、母親の毛髪量が多ければ、ハゲないかというと……残念ながらそういう訳ではないんです。なぜなら女性は、ハゲの遺伝子を持っていても、薄毛の進行を抑制する女性ホルモンが豊富なので発症しないケースが多いからです。
さらにハゲの遺伝子は、隔世遺伝もします!
つまり、母方の祖父母がハゲ遺伝子を持っていれば、受け継いでいる可能性があります。要は、自分がハゲるかどうかは、母方の祖父のハゲ具合も関係してくるというわけです。
母親も、母方の祖父も髪の毛がフサフサだからといって安心するのはまだ早いですよ!
アンドロゲンレセプターの他にも、薄毛に関係する遺伝子があります。5α-リダクターゼの活性力の高さです。5α-リダクターゼは、男性ホルモンのテストステロンを薄毛の原因とされるDHT(ジヒドロテストステロン)に変化させてしまう働きがあります。
5α-リダクターゼの活性力が高いと、ハゲやすいというわけです。そして、この5α-リダクターゼの活性力は、優性遺伝で受け継ぎます。簡単に言うと、5α-リダクターゼの活性力の高さは、母親か父親のどちらかの強い方から、そのまま受け継ぎます。
アンドロゲンレセプター(受容体)の遺伝子、5α-リダクターゼの活性力が高い遺伝子、もしくは両方を受け継いだ人は、薄毛のスイッチが入りやすく、進行も早いという訳です。
ハゲ遺伝子を調べたければ
自分がアンドロゲンレセプター(受容体)の遺伝子や5α-リダクターゼの活性力が高い遺伝子を持っているか知りたければ、まずは母親と、母方の先祖を調べてみることです。先祖の中に、ハゲが多ければ、自分がハゲの遺伝子を持っていると思って間違いありません。
もし、正式に自分がハゲ遺伝子を持っているか知りたければ、AGAの専門機関で調査をしてもらうか、AGA検査キットを購入して調べることができます。調べ方は簡単で、口内の粘膜から遺伝子を採取して、専門機関に送るだけです。費用も1万円前後とそれほど高くないので、調べたい方は是非どうぞ。
ハゲが遺伝すると本当にお先真っ暗なのか?
ハゲの遺伝子を受け継いだら、甘んじてハゲを受け入れなければならないのか。
そんな必要はありません。なぜなら、遺伝というのは、薄毛になる原因の一因でしかないからです!
薄毛になる要因は遺伝よりもむしろ生活環境の占める割合の方が大きいです。
睡眠時間の乱れ、喫煙、アルコール摂取、過度なストレス、偏食などでホルモンバランスが大きく崩れるとAGAを発症するキッカケとなります。
ハゲの遺伝子を持っているということは、薄毛のスイッチが入りやすいということです。不規則な生活を送れば、一発で薄毛のスイッチが入ってしまいます。逆に規則的な生活を送れば、薄毛のスイッチは入らないままで済みます。
ハゲの遺伝子には抗うことができるのです!
ハゲの遺伝子に負けないために
遺伝からくる薄毛を食い止める方法はどんなものがあるのでしょうか?
まずは、ハゲの遺伝子である5α-リダクターゼの活性力を抑える育毛剤や治療薬を服用することで、活性力を低下させ、テストステロンがDHTに変化する量を減らすことができます。
しかし、それ以上に、生活習慣を正すことが重要です。
十分な睡眠、バランスの良い食事を心掛けることで薄毛の発症を遅らせたり、進行を阻止したりすることができます。
ハゲの遺伝子を受け継いだからと言って悲観せずに、育毛剤だったり、生活改善の意識だったりと自分のできることから薄毛の予防や対策を始めることが肝心です。