フィナステリドとは

 
日々、抜けていく抜け毛をどうにかしたい。そんな時におすすめなのがフィナステリドです。フィナステリドは日本を含む世界中で認可を受けた確かな育毛効果の実績がある医薬成分です。
ミノキシジルに比べて取り扱いが難しく注意が必要です。そこでフィナステリドの効果や副作用についてご紹介します。

薄毛治療の第1選択薬フィナステリドとは！？

 
フィナステリドは元々前立腺肥大症の治療のために開発されました。フィナステリドを投与中に患者の毛髪が濃くなる事象が確認され、のちにAGA治療薬として認知されるようになりました。
世界60か国以上に認可されており、日本でも2005年に厚生労働省より認可されています。
医療用医薬品として認可を受けるため数々の臨床試験が行われており、確かな脱毛量の減少や軟毛の成長が確認されています。
日本皮膚科学学会もフィナステリドを「AGA治療の内服療法の第1選択薬として用いるべきである」と明記しています。

フィナステリド、その効果は！？

抜け毛の原因はジヒドロテストステロン(DHT)です。DHTは男性ホルモン・テストステロンと5α-リダクターゼが結合することによって生成されます。そこでフィナステリドは5α-リダクターゼの働きを阻害し、テストステロンがDHTに変化するのを抑制する効果があります。
また、ミノキシジルは生え際やM字には効果が出づらい可能性がありましたが、フィナステリドは頭頂部、生え際、M字に確かな効果があります。
 

◆育毛よりは脱毛防止が主な目的

フィナステリドの効果は抜け毛の原因であるDHTの生成を抑制することにあるため、育毛より抜け毛防止が主な効果です。
育毛をする場合には、別途、育毛効果の高いミノキシジルなどを合わせて使用する必要があります。

混同しがちな「フィナステリド」と「プロペシア」

フィナステリドと検索すると「プロペシア」や「ファイザー」という名称が表示されます。フィナステリドとプロペシア、ファイザーは混同されがちですがそれぞれ意味が違います。フィナステリドは有効成分です。「プロペシア」は薬品名で、「ファイザー」は製薬メーカーです。薬である「プロペシア」の主成分として脱毛防止効果のある「フィナステリド」が含まれているわけです。

医師の処方が絶対！

フィナステリドの服用にはいくつかのルールがあります。そのため、フィナステリドを入手するためには医者による処方が絶対です。
フィナステリドを服用できるのは成人男性だけです。未成年の服用は国が禁止しています。また、女性は薬に触ることすら危険です。特に男児を妊娠している女性がフィナステリドに触れると、有効成分が体内に吸収され、胎児の生殖機能に異常を起こす危険があります。
同様の理由からフィナステリドを服用している男性の献血もNGです。もし献血をする場合は、フィナステリドの服用を中止してから1カ月間ほど期間をあける必要があります。

フィナステリドは持続的な服用が必要不可欠

 
フィナステリドは服用して約24時間で血中濃度がゼロになります。そのため、効果を得るためには長期間の連続した服用が必要です。
また、確かな抜け毛と育毛を実感するには最低でも3～6カ月かかります。
投与試験ではフィナステリド1mgを服用した場合、1年後に58%、2年後に68%、3年後に78%の人に頭皮の改善が認められています。効果の現れ方には個人差がありますが、3年間服用を続ければ80%近くの確率で頭皮環境の改善が期待できるわけです。服用を開始しても効果が出ないとすぐに諦めないで、辛抱強くフィナステリドを服用することをおすすめします。

フィナステリドにまつわる副作用

フィナステリドはミノキシジル同様医薬品成分として認可されており、明確な副作用があります。ただし、そのほとんどが軽微なものです。元が前立腺肥大症の薬だったことがあり、副作用は生殖機能に関わることが主です。
副作用としては、性欲減退、勃起機能障害、精子減退があります。その他にも抑うつ症状、体毛が濃くなるなどが副作用として紹介されています。
副作用の発生率は、フィナステリド0.2mgの服用で2%以下、1mgの服用で5%以下となっています。

フィナステリドの使用を考えているなら、必ず専門外来へ

 
フィナステリドは薬局やドラッグストア、ネット通販で購入することはできません。必ず医師の処方が必要です。フィナステリドを服用したい場合、最寄りの皮膚科、AGA専門クリニックで受診してください。
フィナステリドには0.2mgと1mgがあります。1mgの方が脱毛防止効果と育毛効果が高いことは事実ですが、それだけ副作用のリスクも高まります。どちらが良いかは医師と相談の上、決めることが重要です。薄毛に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。