あなたももしかしたら……世の男性が苦しむAGAとは!?
AGAとは、Androgenetic Alopeciaの略称のことです。そう言われても、英語が不得意な人はピンとこないですよね。日本語で言うと『男性型脱毛症』です。世間一般で言われるハゲがAGAに当たります。
AGA人口は1260万人と言われています。日本の総人口で割ると10人に1人はAGAなんです!驚きの数字ですが、ちょっと待ってください。『男性型』とある通り、AGAは男性だけの症状です。つまり、AGA人口を男性だけに限って割ると、5人に1人がAGAを発症している計算になります!!
これだけ多くの男性が苦しめられているAGAは、実は病院で治療が受けられるれっきとした診断名なんですよ。
では、どういう病気かというとヘアサイクルが短くなる病気です。正常な髪の毛は2~6年という長い年月をかけて成長します。しかし、AGAになると髪の成長期間が短くなり、育つ前の細くて弱々しい髪の毛のうちに抜けてしまいます。そうすると、抜ける毛と成長する毛のバランスが崩れ、薄毛に見えてくるようになります。
なぜ!? AGAになるメカニズム
AGAの発症原因は、DHT(ジヒドロテストステロン)のせいだと言われています。このDHTは、もとはテストステロンと呼ばれる男性ホルモンです。男性ホルモンって毛を濃くするんじゃないの?と思った方も多いはず!
その通りで、本来テストステロンは髪の毛を太くする作用があるんです。
なんですが、毛根近くにある5α-リダクターゼという物質の影響で、血液によって運ばれてきたテストステロンがDHTに変化してしまうことがあります。DHTは、毛根の正常な育毛サイクルを乱し、髪の毛の成長に著しく悪影響を与えます。DHTが高密度になればなるほど、毛髪にダメージが蓄積し、薄毛が進行していきます。何ともはた迷惑な話ですよね!
詳しく知りたいAGAの特徴
◆ハゲ方は色々
AGAといっても、人によって薄毛になる位置が違いますよね。それにもちゃんと理由があります。
ハゲの原因物質であるDHTに変化させてしまう5α-リダクターゼは額に多く分布してします。そんな訳で、テストステロンが額付近でDHTに変化し、毛髪に悪さをします。結果、額の髪の毛が薄くなり、M字の形にハゲるM字ハゲになってしまうんです。
つむじにも5α-リダクターゼが多く分布しています。また、つむじは血管が少なく、生活習慣が乱れると、栄養分が髪に行き届かない+DHTの作用で、頭頂部がハゲてくるO型ハゲになる場合もあります。
基本的には、M字ハゲか、O型ハゲか、その両方で症状が進行していきます。
◆進行はゆっくり
AGAの特徴は、薄毛になる場所のほかに、ゆっくりと進行するというものがあります。円形脱毛症のように、一気に髪の毛がゴッソリと抜け落ちることはありません。
それは、AGAが毛髪の成長サイクルが乱れることにより、徐々に正常な髪の毛が育ちにくくなるということにあるからです。成長サイクルの乱れですから、放っておいて自然と治癒するということはありません。変化がゆっくりで、なかなか自分がAGAだと気づかないことも。気づいた時には、すでに手遅れになっていたなんてこともあり得えます!
油断大敵!AGA発症の年齢
AGAの発症にはホルモンバランスが関係しています。なので、男性ホルモンが増加する思春期以降なら、いつ発症してもおかしくないというのが実情です。
では、AGAを発症する人と発症しない人がいるのか。
それには、女性ホルモンが関係しています。正常な状態の場合、女性ホルモンによって5α-リダクターゼの働きが抑えられています。しかし、加齢や生活習慣の変化によっては、女性ホルモンが減少してしまいます。そうなると、5α-リダクターゼが悪さを始めて、AGAを発症してしまうんです!
特に30歳以降に女性ホルモンの減少が起こりやすく、従ってAGAの発症も30代に多いという結果になっています。
若いからと言って油断は禁物です。10代、20代でも発症する人たちも数多くいます。
そういった人たちは、遺伝によるケースが多いです。もちろん遺伝だけでなく、インスタント食品なんかの髪に悪い食生活を続けたり、睡眠不足だったりなどの生活習慣の乱れが発症の引き金になっていることもあります。
AGAの発症に年齢は関係ないと肝に銘じておいた方が、身のためですよ!
もしかしたらAGAかも!? セルフチェックのやり方
ここまで話を聞くと、自分がAGAかどうか気になってきますよね。実は自宅で簡単に調べる方法があります。
一番わかりやすいのは、抜け毛の本数です。正常な人でも一日に100~150本の抜け毛があります。AGAの人は、正常な人以上に抜け毛が増えます。急に抜ける髪の毛の本数が200本以上に増えたと感じたら、AGAを疑ってください。
また、AGAは毛髪の成長サイクルが乱れているので、細く短い髪の毛が抜け落ちるようになります。抜け毛の3割程度に短い髪の毛が混じっていると、AGAの可能性が高いです。
その他にも、頭皮が脂っぽい、地肌が透けているなどの症状もAGAに当てはまります。